サンプル② 40代 女性 Tさん
「先日、夫の浮気がわかりました。
私は専業主婦です。この先どうしたらいいでしょうか?」
私へ
いつも子育てに家事に本当にお疲れさま。目まぐるしい日々の中、心から休まる時間なんて少しだったりするね。家族のために毎日奮闘している私、いつもありがとう。
こんなに頑張っている私を差し置いて、夫が浮気していたとわかって頭が真っ白になってしまったよね。「私ってなんか悪いことしたかな?」自分を責める気持ちにもなった。そして、無性に夫に腹が立ってきて、涙も出ないぐらい何にも考えられなくなった・・・。
夜、子供たちの寝顔に「ごめんね」って言ったよね。なんで私は「ごめんね」って言ったんだろう?
この「ごめんね」はいろんな「ごめんね」だったんだよね。
「パパに浮気されちゃうようなママでごめんね」
「こんなパパに、きちんと怒って離婚を突きつけることができない、弱いママでごめんね」
「パパの一度の過ちを、笑って許せるぐらい度量の大きいママじゃなくてごめんね」
たくさんの「ごめんね」が、心の奥から溢れてきて、吹き出してきて苦しくなったよ。
もう動けないよ、部屋の隅でずっとうずくまりたいぐらい苦しかったよね。この先私はどうすればいいんだろうって。
もしも、私が夫が浮気した原因を本当は知っていると言ったらびっくりするよね?
実はね、夫が浮気したのは、私が私を大切にしてこなかったからなんだよ。
そんなの信じない?意味がわからない?
夫に裏切られたって思い込んで、一番悪いのは夫だと決めつけてしまっているけれど
本当は夫は「浮気」が私にとって大切なことを伝えるためだったとしたら?
やっぱり信じられないかな?
夫がしたことは「「裏切り」だと思っておるよね。実は、私が私自身を裏切ってきたから
夫が今私を裏切っているんだ。
というのもね、自分の周りにいる人は常に私の内側を映す鏡の役割があるからなんだ。
私が私を裏切ってきたということだけど、
それはね「自分を大切にしてこなかった」ということだよ。
夫に裏切られたから一番悪いのは夫だとまだ思ってないかな?
すべて夫の責任だと決めつけてしまっていないかな?
本当は夫の行動は私がさらに幸せになっていくための「ヒント」を教えてくれているだけなんだよ。
もし信じてくれるなら、今まで私自身が私のことを大切にしてきなかなって考えてほしんだ。
ずっとずっとこの大切な私を心から愛してきたと言えるかな?
自分という世界で一番大切な存在を、今まで慈しんできたかな?
ううん、私は自分のことが大嫌いだったよ。幼い頃から親の顔色ばかり伺って、学校に行けば先生のいい子になって、仕事に就いたら上司に気に入られる部下なることに必死で‥・
結婚したら夫にとっていい妻になり、義家族のいい嫁になって、子供たちの良き母を目指して・・・
もうこんなのうんざり!!ってなってしまったんだよね。
誰も私のことを大切にしてくれないと思っていたけど、
自分が自分を大切にしないことが原因だったみたいなんだ。
本当の私ってどこに行ってしまったんだろう?
どうしたら出会えるんだろう?
まだまだ浮気をした夫を完全には許せていないよね。でもね、夫を許そうと
する前に、もう私は私のことを許してあげてほしいんだ。
今までこんなにも精一杯生きてきた私を労ってあげてほしんだ。
今まで私が私のことをないがしろにして生きてきてことを、もう許してあげてほしいんだ。
「今まで誰かに大切にされたくて、誰かに愛されたくて、自分を犠牲にしてでも
周りの人のために生きてきたよね。頑張りすぎてきたよね。本当にお疲れ様。
でもね、もう自分を一番に大切にしてみない?大切にするっていうことはね、
『ねえ、今私はどんな気持ち?何が今したいかな?』こうやって、自分の気持ちに
寄り添って行動していくことみたい。これから少しずつやっていくからね。そして自分が自分を一番に好きになっていくからね。」
もし、こんなことで幸せになるわけないって思ったら、立ち止まって考えてほしいんだ。
親に迷惑かけないように我慢したり、上司に気に入られるように演技したり、夫に愛されるようにしたくもない家事をしたり、でも結局幸せだったのかな?
親も年老いていずれ死んでいき、会社もいつまでもあるとは限らない、夫は浮気した・・・
私が「頑張ってきたこと」はやっぱり方向が違っていたみたい。
これからは、他人の方向へ頑張りの矢印を向けるのではなくて、
自分の内側へ矢印を向けていこう!自分の気持ちにもっと耳を傾けていこうよ。
さあ、これからは自分の「本当の気持ち」に向き合っていってこうね。
「夫のことは愛してる?」
「専業主婦でいたい?」
「離婚したい?」
「これからどうしたい?」
その本当の気持ちを大切にしてほしいんだ。
最後にもう一度言うよ。
信じたくないかもしれないけれど
夫の浮気はね、私が私の「本当の気持ち」に気づくチャンスを与えてれたみたい。
私が私のことを大切にしていないというアラームでもあったんだ。
そして、夫のことを許そうとする前に、自分のことを許そうとしてみてほしい。
「十分がんばってきたよ、本当の気持ちをずっと無視してきて、聞いてあげてこなくてごめんなさい。そんな風に幸せになりたいって、自分のことはいつも後回しにして一生懸命生きてきた自分も可愛いよ。でもね、これからはもっと「本当の気持ち」を聞いていくからね」
涙を浮かべた私が、少し笑顔になった気がしたよ。
自分の本音をいっぱい聞けたら、自然に周りの人の気持ちもたくさん聞けるようになるはずだよ。そうすると、家庭も笑顔が少しずつ増えていくのが想像できるなあ。
だって、誰かに「気持ち」を聞いてもらうのって嬉しくて幸せなことだものね。
まずは私が、自分の本当の気持ちを聞いてみよう。
本当はどうしたいか、その本音にこそ「幸せ」はあるからね。
そしてその「幸せ」に気づいたら
これからもっともっと幸せになっていこう! Tより
コメント